Column コラム
山本 崇雄
- 横浜創英中学・高等学校副校長
- 教育系コンサルタント
PR(パブリック・リレーションズ)の視点で子育てを考える② 子どもとの対話2〜対話する場所と時間〜
2022.05.23

前回から、僕が学校や講演なのでよく聞かれる子育ての悩みについてPRの手法で解決す事例をシリーズでお伝えしています。
Q 子どもの心理的安全性を高めるのが大切だとわかったのですが、もう少し詳しく方法を教えてください。
A 子どもの心理的安全性を高めるために、普段から心がけたいことを2つ紹介します。
思春期になるとほとんどの子どもが大人と話すのを嫌がります。その理由の一つが、「どうせ話しても何か言われる」「自分の話をしっかり聞いてくれない」という大人への不信感です。ですから、普段の対話の中で、「大人(自分の親、先生)はどんな時も自分の話を受け入れてくれる」という安心感を生み出すことが重要です。せっかく子どもが何かを話してきても「それは〜だよ」「そんなのはダメだよ」と否定してしまったら、子どもは話す気持ちを失ってしまいます。
まずは、前回の繰り返しになりますが、どんな話でも「そうか、そう思ったんだね。話してくれてありがとう」と受け入れる言葉を忘れないようにしましょう。このような対話の方法をアサーティブコミュニケーションと言います。もしご関心があれば、様々な書籍も出ておりますので、ご参考にしてください。
次に、子どもが話しかけてくれたら全力で耳を傾けましょう。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、つい大人がやってしまうのが、スマホをいじりながらとかパソコンで作業をしながら聞いてしまうことです。例えまだ言葉がよく話せない幼少期であっても、子どもは遊んでいる最中に何度も大人にアイコンタクトをします。そんな時、大人が自分を見ていない経験を重ねると、「大人は自分のことを見てくれていない」という経験が積み重なります。どんなに忙しくても、子どもと対話をする時は一旦手を止めて子どもの話に全力で耳を傾けましょう。「大人は自分を見てくれている」「話を聞いてくれている」という経験を積み重ねることで対話の土台ができるのです。
普段、上記の2つができていないのに、大人が伝えたい時だけ聞いてもらおうと思っても、子どもは聞きません。大切なことを伝える時のために、普段の対話の習慣でどう大人が振る舞うかが大切です。これはPRでいう双方向性コミュニケーションの土台になる考えです。
PRの対話の手法について、さらに具体的に知りたい場合は、PR for Schoolの教材がお手伝いできると思います。リアルな社会の実例をもとに、対話の具体例を学ぶことができます。ぜひお気軽にお問合せください。
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