Column コラム
山本 崇雄
- 横浜創英中学・高等学校副校長
- 教育系コンサルタント
ビジネス界と教育界を学術でブリッジングする〜「日本パブリックリレーションズ学会」へのお誘い
2024.05.16

みなさん、こんにちは。今回は少し宣伝になってしまいますが、私が理事長を務める「日本パブリックリレーションズ学会」について紹介させていただきたいと思います。
変化が激しく、多様性も広がる現代社会では、学校も変わらなければならない。よく聞かれる言葉ですが、どんな学校が良い学校なのか。どんな教育が求められているのか。迷われている方も多いと思います。
その一つの答えが、学校と社会を繋いていくという考えです。学校の常識は社会の非常識と言われるくらい、学校文化の中には社会と異なっていることがたくさんあります。以下の表は立教大学の中原淳教授がまとめた教育機関と大人のリアル社会の違いです。
(Nakahara-Lab 立教大学経営学部中原淳研究室Web Siteより)
「学校と社会を繋ぐ」には2つのベクトルがあり、一つは「社会に学校を合わせていく」、もう一つが「これからの社会を学校が作っていく」という考えです。
「社会に学校を合わせていく」という点では、上に示した表の違いは、僕ら学校の先生であっても理解できるもので、子どもたちの学び方を社会に合わせていく試みは取り組むことはそう難しくはありません。しかし、加速している社会の変化を考えると、教員もその変化に敏感になり、学校教育にリアルタイムで落とし込む意識は重要です。
「これからの社会を学校が作っていく」という点では、子どもたちがこれからどのような社会を作っていきたいかという目標設定が重要です。SDGsが掲げる持続可能な開発目標はその一つです。
これら2つのベクトルを行き来しながらこれからの学校の在り方を考えていかなければなりません。そのために、学校の先生方とビジネス界の人々をより繋がりやすくするために学術でブリッジングしていこうと考えて創設されたのが日本パブリックリレーションズ学会(2021年11月発足)です。
学会で行われている研究活動を一部紹介します。
特別研究会として「失われた30年検証研究会」があります。
NHKや民放、大手新聞社などマスメディア各社から、政治、経済、社会、国際、科学技術など様々な分野をカバーする論説委員、編集委員、デスクら 20 人余りを募り、各分野の政策責任者、学者、専門家などを講演者として招き、日本の競争力がこの 30 年間になぜ衰えてしまったのか、どうすれば再び世界の主役となれるのか検証を重ねています。各分野の講演を聞くことで、これまでの教育と重ね合わせ、これまでの教育を振り返ることができます。
常設の委員会は以下の5つです。
1.デジタルリテラシー検証委員会
2.未来創造委員会
3.アカデミック・ライティング研究会
4.幼児研究会~幼児教育とパブリック・リレーションズ
5.起業教育委員会
(詳しい内容はWeb Siteをご覧ください。https://jprs.or.jp/activities/)
これらの研究会で、今の社会を学ぶことで「社会に学校を合わせていく」観点を大切にしながら、「これからの社会を学校が作っていく」教育実践を皆さんで考えていきたいと思っています。
そのアウトプットの機会として今年度は初めて対面で研究会を行います。2024年7月28日(日)10:00~16:00に三田国際学園で行われますので、ぜひ会場でお会いできたら嬉しいです。
述べてきたように、日本パブリックリレーションズ学会では、ビジネス界と教育界がタッグを組んで、これからの教育、そして日本の未来を創っていく研究・実践を重ねていきます。少しでも興味を持っていただけましたら、以下のホームページをご覧になって、ご入会いただけたら嬉しいです。会員には高校生以下(年会費無料)の設定もございますので、興味のある生徒さんにもお知らせいただけたらと思います。
(参考)
「教育機関」を卒業し「リアル社会」に出ると、静かに変わっている「問題解決のルール」と「かしこさの定義」!? : 大人の「リアル社会」では何が求められているのか?
(Nakahara-Lab 2018.4.26 / http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/8856)
一般社団法人日本パブリックリレーションズ学会 https://jprs.or.jp
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