Column コラム

授業中にしかできないこととは?

2020.11.26

こんにちは、山藤旅聞です。
みなさん、お変わりございませんか?
暮秋というにふさわしい気候となってきましたね。
みなさんの学校の様子はどうでしょうか?

東京都ではコロナ感染者数が増え、
警戒レベルは最高レベルの「4」になりました。
学校は変わらず今まで通りでいいのか、自問自答する日々です。

さて、今日は、本校で実施した教員研修において、全職員で考えた「問い」を、
みなさんにもご紹介したいと思います。

・授業外でもできることとは?

・授業中でないとできないこととは? 

みなさんは、どのようにお考えになりますか。
コロナ禍において、大切な生徒たちを登校させる責任にも関わる内容になりますね。
なぜこのような問いについて話し合ったのかというと、生徒の主体的な学びを引き出すために、
授業のデザインを見直してみようということで実施した教員研修の中から生まれたものでした。
以下は、本校の職員から出てきたキーワードの一部になります。

・授業外でもできることとは?

 授業の予習、復習、用語を覚える、文法の学習、教科書を読む、ノートをまとめる・・・

・授業中でないとできないこととは? 

 先生に直接聞く、友達と対話する、不安を相談する、友達に教える、実験する・・・

そして、授業外に出せるものは、工夫しながら宿題や、予習課題として提示することで、
授業の外に出して、授業中の時間を確保すること、つまり「余白」を生み出して、
もっと授業中でないとできないことに多くの時間を使っていこうということになりました。
私自身、授業外でもできることを、たくさん授業中に実施していることに気がついた研修となりました。

次に、ここで考えた授業デザインについて、生徒にも対等な関係性で聞いてみることが
大切になると思います。授業を受ける生徒たちの意見も大切にすることを抜かして、
こちらが良いと思って授業を変更しても、生徒にとっては不安や不満が大きくなる
授業デザインの可能性もあるからです。
そこで、この研修の後に、生徒にも同じ問いを聞いてみました。
すると、私の担当する高1の生徒からは以下の答えが返ってきました。

・授業外でもできることとは?

 基礎学習、テスト、小テスト、動画をみて学ぶ、ノートまとめ・・・

・授業中でないとできないこととは?

 先生に質問する、分からないところを聞く、調理実習、体育、実験、給食、部活・・・

どれもなるほどと思う意見ばかりでした。
そして、多くの点で、教員が出した考えと重なる考えがありました。
先生たちの考えたことと、生徒たちが教えてくれたことを融合させながら、
授業をリデザインしていくことは、先生も、そして生徒も、共に納得できる授業に改善されていく
大切なステップだと思います。

これは、パブリックリレーションズfor Schoolの
「対等に会話を重ねる(双方向性コミュニケーション)」に関わる視点にもつながります。