Column コラム
木野 雄介
- 私立中高講師
- 歴検日本史博士
教師・上司のためのコミュニケーション論③~その人らしさとは?~
2021.06.29
教師と生徒にまつわるコミュニケーションについてシリーズでお話しています。
上司と部下の関係に読み替えても使える部分が大いにあると思いますので、教師以外の方もぜひお読みになってください。
前回のコラム(『関心を持つ』)では、「その子らしさ」に関心を持つことが大切です、とお知らせしました。
でも、「その人らしさ」って??と思いませんか?今日は心理学的なアプローチで「その人らしさ」について少しだけ詳しくわかる方法をお知らせします。
ご存知の方も多いかもしれませんが、『エニアグラム』という手法です。
いわゆる「性格診断」の類なのですが、生徒達にも「当たってる!」と好評でした。
※もちろん、必ず当たるというものではありませんが、その人らしさの傾向を掴めると思います。
例えば、前回の例のように、休み時間中に絵を描いている生徒がいたとしましょう。
この生徒が、タイプ7「楽天家」に当てはまる人場合は、褒められるのが大好きで、未来志向な行動が促されると喜びます。なので、声がけをする場合は、ノリノリな感じで「これは将来が楽しみだ!」くらいに褒めてあげるとよいでしょう。
しかし、この生徒がタイプ5「研究家」の場合、物事をじっくり考えるのが好きなので、作業中に、声をかけられて中断させられたり、自分のやり方に干渉してきたりすることを好みません。ですから、この時は褒めずに、別の機会で
「そういえば、こないだ休み時間に絵を描いていたよね。うまいなぁって感心しちゃったよ」
とサラッと褒めてあげるとよいでしょう。
このエニアグラムは、教師と生徒のコミュニケーションだけではなく、生徒同士のコミュニケーションにも使えます。「みんなが自分と同じことを喜ぶ(嫌がる)とは限らないんだ」という気づきは、発達途中の子供には、大切な学びになると思います。
また、グループワークをする際に、自分と同じタイプの人や仲良しばかりで組むとうまくいかないことがあります。例えば、先ほどのタイプ7「楽天家」ばかりでチームだと、楽しいことを追い求める一方で、困難で苦しいことを避けようとする傾向があるため、計画的に、ワークが進まない、なんてことが起きかねません。逆に、タイプ5の研究家ばかりが集まると、冷静すぎてチャレンジをしない、なんてことが起きてしまうかもしれません。

自分の長所や欠点をよく知り、他者と協力し合えば、その関係は必ず「対等」になります。パブリック・リレーションズの考え方を使ったチーム・ビルディングです。対等な関係でチーム作りができれば、その先には、個々を生かし合う最適な社会ができると私は信じています。
しかし、こうした性格診断の結果は、恒常的ではありません。学期の初めの緊張感のあるとき、GW明けの緊張感が緩んだ頃、試験前、試験後などで変わってくるでしょう。あくまでも結果は「傾向の1つ」として捉えて、活用してみてください。
ちなみに、ここ最近の私のタイプは、タイプ3「成果主義者」か、タイプ8「チャレンジャー」になる傾向があります。
タイプ2「博愛主義者」や、タイプ6「サポーター」と組むと良いらしいです。
皆さんのタイプは何でしたか?
参考サイト:モチラボ https://motivation-up.com/whats/test.html
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