Column コラム

I Have a Dream!!

2020.09.11

皆さん、こんにちは。木野です。
今年の夏休みは短めだった学校が多かったようですね。
先生方は有意義な夏休みをお過ごしになりましたでしょうか。
 
さて、本日は、パブリック・リレーションズの3つの柱の1つである
「倫理観」について、私なりの考え方をお伝えしようと思います。
 
この倫理観を『PR  for  School』のテキストでは
「みんなが幸せであること」と表現しました。
 
みんなの幸せ、と聞くと「じゃあ自分の幸せを犠牲にしないといけないのか?」
思われる方もいるかもしれません。
 
決してそうではありません。
「みんな」の中には「あなた」も入っています。
 
つまり、「誰も不幸せな人を作らない」ということです。
あなたも幸せ、みんなも幸せ、それを目指そうということです。
 
ただし、人それぞれの好みや価値観がありますから、枝葉末節まで個人の利益を追求したら、それは他者とぶつかることもあるでしょう。ですから、「最上位の目的」を共有するのが大切になってくるのです。
 
私は、究極的には「誰も不幸せな人を作らない」「世界の最上位の目的」と思っています。
 
自由と民主主義を謳うアメリカ合衆国では、1965年まで黒人の参政権が制限されるほど人種差別が社会通念として存在していました。
参政権が付与されたからと言って人種差別がなくなることはなく、今もなお根深い社会問題となっているのは周知のところと思います。
 
1960年代、こういった人種差別問題に一石を投じたのが
「I have a dream」という言葉で有名なキング牧師です。
彼のスピーチは今なお世界中の多くの人々の共感を呼び、
日本の教科書にも掲載されているほどです。
ですが、「I have a dream」のフレーズがあまりにも有名なので、
中身をよくご存じない方が多いのではないでしょうか。
(最下部にリンクを貼りましたのでぜひ今一度お読みください)
 
彼は、スピーチの中で、差別主義者や奴隷所有者といった、
いわば「敵」と戦うことを否定しています。
それどころか、「彼らと手を繋ぎたい」と言ったのです!
 
なぜでしょうか。
 
キング牧師は「誰も不幸せな人を作らない」ために、それぞれの違いを乗り越えて、
差別のない、真の意味でフラットで、フレンドリーな社会の実現を目指したからです。
まさにパブリック・リレーションズの考え方だと思います。
 
今もなお、世界各地で起きている人種・民族差別問題を、
みなさんはどうお考えでしょうか。
パブリック・リレーションズを一緒に学んでみませんか?
 
 
参考文献:American Center Japan 国務省出版物「米国の歴史と民主主義の基本文書」より(https://americancenterjapan.com/aboutusa/translations/2368/#jplist